寒い。何だこの寒さは。
歩くだけで手先がしびれる。
こんな日は大人しく家でコタツに入りながら、熱いほうじ茶を飲み、桜餅でも食べて、本でも読むのが一番だ。
と思いつつも、現実はそんなに甘くない。
おはようございます。休みの朝、フリークライミングに行く予定にもかかわらず、バンドの曲をあれやこれやと考えてるうちに朝になってしまって、我ながら自分の計画の無さに飽きれるベーゼンドルファーです。
簡易活動報告:
(あまりにも内容が長い為、今回からこう記す)
1:「商家の娘からの恐喝」
海賊行為:イスパニア女性
場所:ラスパルマス交易所前
会得物:パウンドケーキ100個、アンズのタルト10個
2:「交渉合戦による敗北」
被戦闘:オレンジPK
場所:ラスパルマス近海
被害:パウンドケーキ50個
以下詳細。
今日は比較的遅めのイン。
ラスパの町は静寂そのものだった。
商会メンが増えた。
以前俺と同じ商会に入っていた人で、俺の失踪後、しばらく姿をくらましていたのだが。。
復活したみたいだった。
心許せる旧友と言える人だったので、これは嬉しい。
また共に色々楽しく話ができそうだ。
ここ最近、甘いモノを略奪しているのだが、そろそろ実戦向けの料理でもほしいな。。。と思いエモノの物色に。
しかし、そんなにもエモノがいるわけもない。
そうこうしているうちに、交易所にイスパの娘が現れた。
・・・来たぜ、こいつはまさしくエモノだ!!
ベーゼンドルファーはシャー@@の帽子に鼻息を吹きかけた
セクハラ(性的嫌がらせ)という嬢に対し、失敬な!と返す。
出だしは好調、交渉開始。
ベーゼンドルファー>ほう、なかなか良い船に乗ってるな。
ベーゼンドルファー>船員もよく鍛えてある。
ベーゼンドルファー>かなりの距離を共に過ごした船員だな。
シャー@@@>カリブ帰りですよ
ベーゼンドルファー>そうかそうか、素晴らしい。
ベーゼンドルファー>船員を大事にする奴に悪い奴はいねえもんだ
シャー@@@>そう言われると、何やら照れますね^^;
ベーゼンドルファー>うむ、だが・・・・・悲しいもんだなあ
ベーゼンドルファー>そんな可愛い船員を・・・皆殺しにしないといけねえんだからなあ・・・
ベーゼンドルファーは腰の短剣に舌を這わせて薄ら笑いを浮かべた・・・
シャー@@@>立場上、そういうことになりますわね
ここまで来た時に思いもよらぬ展開となった。
PKかPKKなのかはわからないのだが、ここラスパでよく見かけるイングの御仁が交易所に来たのだ。
・・・ここで迂闊にこのイスパニャンを襲ったりしてあとでボコボコにされるとさすがに分が悪い。
ベーゼンドルファー>イングの御仁よ。
ジャス@@@>なに
ベーゼンドルファー>俺がこのイスパを襲ったら貴様はどうする?
ジャス@@@>なんで私に?
ふむ・・・・嫌な予感ははずれたらしい。
「助けを求められればその場で考える」
と言い残すこの御仁は、どうやら根っからのPKKというわけではないらしい。
これは好都合だ。
御仁に軽く無礼を詫びる。
再び脅しを開始。
ベーゼンドルファー>おい、そのイスパニャン。
シャー@@@>あら
ベーゼンドルファー>船と船員は大事かね?
シャー@@@>いかんせん、代わりがないものでして
ベーゼンドルファー>そうかい
シャー@@@>船長と言えば親も同然!
ベーゼンドルファー>このまま海域に貴様が出れば、俺は確実に貴様をエジキにする。
ベーゼンドルファー>船員は全て皮を剥いでタール漬けにする。
シャー@@@>ピッチで煮られるよりはいいかも知れませんが、ぞっとしませんわね
ベーゼンドルファー>ぐふふふ
脅しはここまでで十分。
船員を選んだこの嬢はおそらくは交渉に応じるだろう。
あとはいかに納得させるかの仕上げだ。
ベーゼンドルファー>俺が襲わない方法が1つだけある。
ベーゼンドルファー>貴様は何かウマイ料理をもっているかい?
シャー@@@>つまり…あたくしの戸棚にあるおやつをお裾分けせよと
ベーゼンドルファー>がははははは。お裾分けで済めば良いがな。
ベーゼンドルファー>貴様の可愛い船員の命と戸棚のおやつを比べて見ればいい。
ベーゼンドルファー>幸い俺は甘いモンが大好きでな。返答いかんによってはこのまま見過ごすとしよう。
ベーゼンドルファー>これはあくまで交渉だ。貴様の答えは貴様が決めればいい。
シャー@@@>よござんす、あたくしも商家の娘です
ベーゼンドルファー>なら交渉成立だな。
よし!成功!
シャー@@@>たかりではなく、取引と仰せであればお受けせぬ訳には参りませぬ
ベーゼンドルファー>おう。俺の出すモノは貴様の船員の命だ。
ベーゼンドルファー>それにふさわしいものを出しな。数とメニューはまかせる。
シャー@@@>では
ベーゼンドルファー>うむ
トレード成功!
パウンドケーキ100、アンズのタルト10ゲッツ♪
ベーゼンドルファー>がはははははは
シャー@@@>甘いものがご所望とか
ベーゼンドルファー>ありがとよ!!!!
シャー@@@>あたくし手製のケーキですよ
ベーゼンドルファー>賢い選択だ。さすがは商家の娘。
ベーゼンドルファー>船員は良い船長を持ったな。ありがたく頂く。
シャー@@@>タルトはその、前述のお裾分けです
ベーゼンドルファー>ふっ
ようし。良い感じだ。
やはり商人は交渉に持ち込んだときの成功率が高い。
どうやらヤツラは少なからず、交渉というものに対しての考えが肯定的らしいのだ。
逆に相性最悪なのが軍人。
負けようが沈められようが戦いを挑んでくる奴も多い。
俺も人のことは全く言えないが、交渉などで自分の身を守ろうなんざ、これっぽっちも思わねえ。
そういうのは交渉しても全く見込みがない。
そのくせ、思い切りリベンジを誓う。
それが軍人の本質らしい。
酒場で何度も襲ったボスコ@@@に出会う。
ここらでよく海事の修行をしているらしいが、まだもう少しだな。
もう少し頑張って仕返ししに来いと伝え、その場を去る。
海に出てエモノを探すが・・・・・
全くいない。
こういう日はNPC相手に練習に限る。
しかし・・・これをすると経験値が入っちまうんだよな。
思えば、既にLVは28・・・
LVを下げる方法はないのだろうか。
不思議なもので、世の中には壷なる修行をして
(未だに壷の意味がまったくわかっていなかったりする)
LVを上げている人も沢山いる。
そして俺のように、戦闘経験は欲しくなく、LVダウンすらしてほしいと願う人間もいる。
そうこうしているうちにガレアスが襲ってくる。
・・・・・名前は見たことあるな。
とりあえずは俺の撃沈確定だが、理由を聞こうと思った矢先。
ロロト@@>くいものだせー!
ベーゼンドルファー>おっと。
ロロト@@>出してたらみのがしてやるよhehehe
ベーゼンドルファー>ほうほう
ロロト@@>うんうん
ロロト@@>マグロがいいな
最近多いのだ。
俺に対して料理を要求してくるPK、PKKが非常に多い。
単純に思う。
俺が出すと思うのか!?
コヤツも例外ではない。
どうせ交渉失敗する間も無く、砲撃や拿捕狙ってくる。
そう思い、機雷を撒き散らし、チーズケーキを食った瞬間。
ロロト@@>それだそれw
ロロト@@>俺にもくれーw
・・・・チーズケーキが欲しいらしい。
しかもこの要求の仕方・・・
しかし、交渉をして来ているのはよくわかる、ここはコヤツの交渉の腕前を見せてもらうことにした。
ベーゼンドルファー>貴様の交渉術、見せてもらおう
ロロト@@>うむ、きみが賞金払うより
ベーゼンドルファー>ほう
ロロト@@>ごはんのほうが安い
ベーゼンドルファー>うむ
最もだ。だが・・・それは普通のPK海賊の場合のこと。
俺は別に金を奪うわけでもなく、強いわけでもない。
ド赤字だ。
賞金などない。
まあ、強いて言うなら崩壊寸前のデミキャが最高か。
どう考えてもご飯のほうが遥かに高い上に、沈むことに対して何の抵抗もない俺に、この要求はまさに無意味だ。
ベーゼンドルファー>本当にそういえるかい?
ロロト@@>いえます、つまり今落としてそれで買うということもできるのです!
うむ、なかなかうまいことを言う、だが相手を見ていなかったな。
ベーゼンドルファー>俺の財産を知ってて言ってるのかな?
ロロト@@>な、なんだってー
ベーゼンドルファー>持ち金 10603。銀行には借金8万
ロロト@@>くっ
ベーゼンドルファー>金はあてにしないほうがいいな。
ロロト@@>(つдT)
残念ながら交渉は失敗だ。
「出直して来な!!」と言おうとした瞬間に。
ロロト@@>それでは時間を
ベーゼンドルファー>ん?
ロロト@@>交渉材料につかいます
ベーゼンドルファー>時間だと?
ロロト@@>そう
ベーゼンドルファー>ほう おもしろそうだ。言ってみろ。
大体の予想はできたが・・・
面白そうなので聞いてみることにした。
ロロト@@>つまり、このいま回ってる時間。この時間を
ベーゼンドルファー>うむ
ロロト@@>料理に換算します
ベーゼンドルファー>ほう
やはりな・・・
そうきたか・・・
これはPKKが艦隊保護の為に良く使う手段。
実際攻撃されずにこれをされると離脱せざるを得なくなるから、これは効果的な防御策だと思う。
しかし、コヤツは海賊。PKKではない。
何をかばうわけでもないだろうに・・・
ベーゼンドルファー>というのは?
ロロト@@>つまり、この回ってる時間というのは
ベーゼンドルファー>うむ
ロロト@@>海賊する時間が奪われる
ベーゼンドルファー>ほうほう なかなかうまいじゃないか
ロロト@@>経営学でいうところの回転率が悪いということになります
ベーゼンドルファー>もっともだ。
ロロト@@>そのためにいま料理チーズ一個くれるだけで終わります
なるほど、回転率が悪いということか。
しかしな。おしいんだよな。
襲っている状況がいまいちわかっていないらしい。
エモノが全然いなくて、めちゃめちゃ暇だったからこそ、NPC相手に練習なんぞしていたのだ。
というより、今日はもうエモノを襲うことを諦めている状態。
コヤツ、なかなか面白いとは思うのだが、相手と運が悪すぎる。
しかも俺のエモノを襲うペースは1日1件〜3件。
回転もヘッタクレもない。
ベーゼンドルファー>残念なことにエモノが全くいないもんでな
ロロト@@>Σ
ベーゼンドルファー>聞いていいか?
ロロト@@>どうぞ
ベーゼンドルファー>貴様は俺のエモノらしき船を見たか?
ロロト@@>み、見てません
ロロト@@>だからいま暇つぶs
ロロト@@>じゃなかった
ベーゼンドルファー>だよな?
ロロト@@>いま交渉してるのです
ベーゼンドルファー>がはははは。もう少しだな。
ロロト@@>ふむ、さらに付け加えるならば
お!まだ来るか。
なかなか根性のあるやつだ。
一応補足として書いておくが、コヤツ。
俺の機雷をたまに踏んでいる。
しかし、特筆すべきことは、
「コヤツからは一度たりとも攻撃を行っていない」ということ。
俺が「テメエの交渉術はその程度か!バカヤロウ!」とさっさと交渉決裂させて戦い挑んで玉砕しないのは、そこにある。
そして、コヤツは尚も交渉によって俺から料理を奪おうとしている。
こうなりゃトコトン見せてもらうぜ。
ロロト@@>私の熱意に免じて
ロロト@@>恵んでくれませんか?
・・・・・・終わったな・・・・
君には・・・・失望したよ・・・
プライドってもんはねえのかい!!プライドってのは!
トドメの台詞を打とうとしたその瞬間。
ロロト@@>いま
ロロト@@>貴方はプライドとか思いましたね?
ベーゼンドルファー>貴様のプライドはむ
ベーゼンドルファー>・・・うむ
ロロト@@>やはり・・・
お!見破られた。(まあ、当然だわな 笑)
ロロト@@>でもね、プライドってなんですか
ベーゼンドルファー>そうきたか
ロロト@@>海賊のプライドとはどんな手をもってしても奪い取る
ベーゼンドルファー>ふむ
ロロト@@>それは暴力だけじゃなく
ロロト@@>交渉だけじゃなく
ロロト@@>熱意もあるとおもうんです!
・・・・・ふうむ そう来たか・・・
冷静に考えれば「馬鹿かお前」という台詞の最も似合う場面だろう。
俺が砲台満載の戦列艦だったらこの瞬間に「言うことはそれだけか?」と一斉砲撃してたろう。
しかし!
残念ながら俺はこういうムチャクチャではあっても、何か通っているような熱意が好きだったりする。
馬鹿は馬鹿が好きなのだ。
「恵んでくれという台詞を言った地点で、奪うということですらなくなっているだろうが!!」
「だいたい、相手にチーズ1個恵んでくれという奴に、熱意も何もどういう理由があろうともプライドなどあるかい!!!」
「オトトイキヤガレ、バカヤロウ」
様々な台詞の選択肢があった中で、俺が選んだ台詞はこれだった。
ベーゼンドルファー>確かに・・・
ロロト@@>つまり、この熱意、買ってください
ロロト@@>チーズ一個です!
ロロト@@>どうだ!
ベーゼンドルファー>・・・・・
ロロト@@>いま心が一センチでもうごくなら
ロロト@@>払うべきだ!
ベーゼンドルファー>・・・・・
この報告書を見てる人、何となくわかるだろう。
俺の「・・・・・・・」にこめられている複雑な心境を。
はっきり言おう。
困ったわ!!!!!!!!!
なんだこれ。
むちゃくちゃにも程ってもんがあるだろう!
おお、俺もかなり「ムチャな理論」スキルはあるがな。
これはないだろう。
「つまりこの熱意、チーズ1個です!どうだ!」
「いま心が1センチでもうごくなら払うべきだ!」
突っ込みどころ満載じゃねえか。
でもな、俺はこういうのが・・・・大好きなのだ。。。。。
勝てるか!こんな交渉。
コヤツが砲撃を行わずに交渉を続けている地点で、その潔さに免じてやろう!と言うつもりが・・・
これには負けた。
ベーゼンドルファー>ひとつだけ言わしてくれ
ロロト@@>どうぞ
ベーゼンドルファー>その手は通じた。
ベーゼンドルファー>だがな!
ベーゼンドルファー>今回限りだ、
ロロト@@>です
ロロト@@>もちろん
ロロト@@>あと
ベーゼンドルファー>ん?
ロロト@@>機雷で凹んだ名工代も
ロロト@@>請求します!
ベーゼンドルファー>がははははは
ロロト@@>それは今度にしますw
こうして長いコヤツの交渉は終わった。
パウンドケーキ50個分の熱意が俺に伝わった。
後に、街中で会話をする。
何故こっちは機雷攻撃してるにもかかわらず、1発も砲撃しなかったのか?という問いに対し、
「俺に対して闘ったことにならない」
と答えてきた。
いままでこの手の交渉?を文句に戦闘しかけてきたPKKやPKは数名いたが、その全てが途中で交渉を放棄。
1撃の元、俺を撃沈してはその場を去った。
コヤツも俺と同様、馬鹿丸出しだ。
しかし、熱い馬鹿だ。
これからもお互いに熱く生きようぜ!と言い、その場を別れる。
今日はなかなか面白いヤツラを相手にした。
変わった奴らだが、こういうのと出会えるのも、海賊しているおかげかねえ。
熱く、熱く。
歩くだけで手先がしびれる。
こんな日は大人しく家でコタツに入りながら、熱いほうじ茶を飲み、桜餅でも食べて、本でも読むのが一番だ。
と思いつつも、現実はそんなに甘くない。
おはようございます。休みの朝、フリークライミングに行く予定にもかかわらず、バンドの曲をあれやこれやと考えてるうちに朝になってしまって、我ながら自分の計画の無さに飽きれるベーゼンドルファーです。
簡易活動報告:
(あまりにも内容が長い為、今回からこう記す)
1:「商家の娘からの恐喝」
海賊行為:イスパニア女性
場所:ラスパルマス交易所前
会得物:パウンドケーキ100個、アンズのタルト10個
2:「交渉合戦による敗北」
被戦闘:オレンジPK
場所:ラスパルマス近海
被害:パウンドケーキ50個
以下詳細。
今日は比較的遅めのイン。
ラスパの町は静寂そのものだった。
商会メンが増えた。
以前俺と同じ商会に入っていた人で、俺の失踪後、しばらく姿をくらましていたのだが。。
復活したみたいだった。
心許せる旧友と言える人だったので、これは嬉しい。
また共に色々楽しく話ができそうだ。
ここ最近、甘いモノを略奪しているのだが、そろそろ実戦向けの料理でもほしいな。。。と思いエモノの物色に。
しかし、そんなにもエモノがいるわけもない。
そうこうしているうちに、交易所にイスパの娘が現れた。
・・・来たぜ、こいつはまさしくエモノだ!!
ベーゼンドルファーはシャー@@の帽子に鼻息を吹きかけた
セクハラ(性的嫌がらせ)という嬢に対し、失敬な!と返す。
出だしは好調、交渉開始。
ベーゼンドルファー>ほう、なかなか良い船に乗ってるな。
ベーゼンドルファー>船員もよく鍛えてある。
ベーゼンドルファー>かなりの距離を共に過ごした船員だな。
シャー@@@>カリブ帰りですよ
ベーゼンドルファー>そうかそうか、素晴らしい。
ベーゼンドルファー>船員を大事にする奴に悪い奴はいねえもんだ
シャー@@@>そう言われると、何やら照れますね^^;
ベーゼンドルファー>うむ、だが・・・・・悲しいもんだなあ
ベーゼンドルファー>そんな可愛い船員を・・・皆殺しにしないといけねえんだからなあ・・・
ベーゼンドルファーは腰の短剣に舌を這わせて薄ら笑いを浮かべた・・・
シャー@@@>立場上、そういうことになりますわね
ここまで来た時に思いもよらぬ展開となった。
PKかPKKなのかはわからないのだが、ここラスパでよく見かけるイングの御仁が交易所に来たのだ。
・・・ここで迂闊にこのイスパニャンを襲ったりしてあとでボコボコにされるとさすがに分が悪い。
ベーゼンドルファー>イングの御仁よ。
ジャス@@@>なに
ベーゼンドルファー>俺がこのイスパを襲ったら貴様はどうする?
ジャス@@@>なんで私に?
ふむ・・・・嫌な予感ははずれたらしい。
「助けを求められればその場で考える」
と言い残すこの御仁は、どうやら根っからのPKKというわけではないらしい。
これは好都合だ。
御仁に軽く無礼を詫びる。
再び脅しを開始。
ベーゼンドルファー>おい、そのイスパニャン。
シャー@@@>あら
ベーゼンドルファー>船と船員は大事かね?
シャー@@@>いかんせん、代わりがないものでして
ベーゼンドルファー>そうかい
シャー@@@>船長と言えば親も同然!
ベーゼンドルファー>このまま海域に貴様が出れば、俺は確実に貴様をエジキにする。
ベーゼンドルファー>船員は全て皮を剥いでタール漬けにする。
シャー@@@>ピッチで煮られるよりはいいかも知れませんが、ぞっとしませんわね
ベーゼンドルファー>ぐふふふ
脅しはここまでで十分。
船員を選んだこの嬢はおそらくは交渉に応じるだろう。
あとはいかに納得させるかの仕上げだ。
ベーゼンドルファー>俺が襲わない方法が1つだけある。
ベーゼンドルファー>貴様は何かウマイ料理をもっているかい?
シャー@@@>つまり…あたくしの戸棚にあるおやつをお裾分けせよと
ベーゼンドルファー>がははははは。お裾分けで済めば良いがな。
ベーゼンドルファー>貴様の可愛い船員の命と戸棚のおやつを比べて見ればいい。
ベーゼンドルファー>幸い俺は甘いモンが大好きでな。返答いかんによってはこのまま見過ごすとしよう。
ベーゼンドルファー>これはあくまで交渉だ。貴様の答えは貴様が決めればいい。
シャー@@@>よござんす、あたくしも商家の娘です
ベーゼンドルファー>なら交渉成立だな。
よし!成功!
シャー@@@>たかりではなく、取引と仰せであればお受けせぬ訳には参りませぬ
ベーゼンドルファー>おう。俺の出すモノは貴様の船員の命だ。
ベーゼンドルファー>それにふさわしいものを出しな。数とメニューはまかせる。
シャー@@@>では
ベーゼンドルファー>うむ
トレード成功!
パウンドケーキ100、アンズのタルト10ゲッツ♪
ベーゼンドルファー>がはははははは
シャー@@@>甘いものがご所望とか
ベーゼンドルファー>ありがとよ!!!!
シャー@@@>あたくし手製のケーキですよ
ベーゼンドルファー>賢い選択だ。さすがは商家の娘。
ベーゼンドルファー>船員は良い船長を持ったな。ありがたく頂く。
シャー@@@>タルトはその、前述のお裾分けです
ベーゼンドルファー>ふっ
ようし。良い感じだ。
やはり商人は交渉に持ち込んだときの成功率が高い。
どうやらヤツラは少なからず、交渉というものに対しての考えが肯定的らしいのだ。
逆に相性最悪なのが軍人。
負けようが沈められようが戦いを挑んでくる奴も多い。
俺も人のことは全く言えないが、交渉などで自分の身を守ろうなんざ、これっぽっちも思わねえ。
そういうのは交渉しても全く見込みがない。
そのくせ、思い切りリベンジを誓う。
それが軍人の本質らしい。
酒場で何度も襲ったボスコ@@@に出会う。
ここらでよく海事の修行をしているらしいが、まだもう少しだな。
もう少し頑張って仕返ししに来いと伝え、その場を去る。
海に出てエモノを探すが・・・・・
全くいない。
こういう日はNPC相手に練習に限る。
しかし・・・これをすると経験値が入っちまうんだよな。
思えば、既にLVは28・・・
LVを下げる方法はないのだろうか。
不思議なもので、世の中には壷なる修行をして
(未だに壷の意味がまったくわかっていなかったりする)
LVを上げている人も沢山いる。
そして俺のように、戦闘経験は欲しくなく、LVダウンすらしてほしいと願う人間もいる。
そうこうしているうちにガレアスが襲ってくる。
・・・・・名前は見たことあるな。
とりあえずは俺の撃沈確定だが、理由を聞こうと思った矢先。
ロロト@@>くいものだせー!
ベーゼンドルファー>おっと。
ロロト@@>出してたらみのがしてやるよhehehe
ベーゼンドルファー>ほうほう
ロロト@@>うんうん
ロロト@@>マグロがいいな
最近多いのだ。
俺に対して料理を要求してくるPK、PKKが非常に多い。
単純に思う。
俺が出すと思うのか!?
コヤツも例外ではない。
どうせ交渉失敗する間も無く、砲撃や拿捕狙ってくる。
そう思い、機雷を撒き散らし、チーズケーキを食った瞬間。
ロロト@@>それだそれw
ロロト@@>俺にもくれーw
・・・・チーズケーキが欲しいらしい。
しかもこの要求の仕方・・・
しかし、交渉をして来ているのはよくわかる、ここはコヤツの交渉の腕前を見せてもらうことにした。
ベーゼンドルファー>貴様の交渉術、見せてもらおう
ロロト@@>うむ、きみが賞金払うより
ベーゼンドルファー>ほう
ロロト@@>ごはんのほうが安い
ベーゼンドルファー>うむ
最もだ。だが・・・それは普通のPK海賊の場合のこと。
俺は別に金を奪うわけでもなく、強いわけでもない。
ド赤字だ。
賞金などない。
まあ、強いて言うなら崩壊寸前のデミキャが最高か。
どう考えてもご飯のほうが遥かに高い上に、沈むことに対して何の抵抗もない俺に、この要求はまさに無意味だ。
ベーゼンドルファー>本当にそういえるかい?
ロロト@@>いえます、つまり今落としてそれで買うということもできるのです!
うむ、なかなかうまいことを言う、だが相手を見ていなかったな。
ベーゼンドルファー>俺の財産を知ってて言ってるのかな?
ロロト@@>な、なんだってー
ベーゼンドルファー>持ち金 10603。銀行には借金8万
ロロト@@>くっ
ベーゼンドルファー>金はあてにしないほうがいいな。
ロロト@@>(つдT)
残念ながら交渉は失敗だ。
「出直して来な!!」と言おうとした瞬間に。
ロロト@@>それでは時間を
ベーゼンドルファー>ん?
ロロト@@>交渉材料につかいます
ベーゼンドルファー>時間だと?
ロロト@@>そう
ベーゼンドルファー>ほう おもしろそうだ。言ってみろ。
大体の予想はできたが・・・
面白そうなので聞いてみることにした。
ロロト@@>つまり、このいま回ってる時間。この時間を
ベーゼンドルファー>うむ
ロロト@@>料理に換算します
ベーゼンドルファー>ほう
やはりな・・・
そうきたか・・・
これはPKKが艦隊保護の為に良く使う手段。
実際攻撃されずにこれをされると離脱せざるを得なくなるから、これは効果的な防御策だと思う。
しかし、コヤツは海賊。PKKではない。
何をかばうわけでもないだろうに・・・
ベーゼンドルファー>というのは?
ロロト@@>つまり、この回ってる時間というのは
ベーゼンドルファー>うむ
ロロト@@>海賊する時間が奪われる
ベーゼンドルファー>ほうほう なかなかうまいじゃないか
ロロト@@>経営学でいうところの回転率が悪いということになります
ベーゼンドルファー>もっともだ。
ロロト@@>そのためにいま料理チーズ一個くれるだけで終わります
なるほど、回転率が悪いということか。
しかしな。おしいんだよな。
襲っている状況がいまいちわかっていないらしい。
エモノが全然いなくて、めちゃめちゃ暇だったからこそ、NPC相手に練習なんぞしていたのだ。
というより、今日はもうエモノを襲うことを諦めている状態。
コヤツ、なかなか面白いとは思うのだが、相手と運が悪すぎる。
しかも俺のエモノを襲うペースは1日1件〜3件。
回転もヘッタクレもない。
ベーゼンドルファー>残念なことにエモノが全くいないもんでな
ロロト@@>Σ
ベーゼンドルファー>聞いていいか?
ロロト@@>どうぞ
ベーゼンドルファー>貴様は俺のエモノらしき船を見たか?
ロロト@@>み、見てません
ロロト@@>だからいま暇つぶs
ロロト@@>じゃなかった
ベーゼンドルファー>だよな?
ロロト@@>いま交渉してるのです
ベーゼンドルファー>がはははは。もう少しだな。
ロロト@@>ふむ、さらに付け加えるならば
お!まだ来るか。
なかなか根性のあるやつだ。
一応補足として書いておくが、コヤツ。
俺の機雷をたまに踏んでいる。
しかし、特筆すべきことは、
「コヤツからは一度たりとも攻撃を行っていない」ということ。
俺が「テメエの交渉術はその程度か!バカヤロウ!」とさっさと交渉決裂させて戦い挑んで玉砕しないのは、そこにある。
そして、コヤツは尚も交渉によって俺から料理を奪おうとしている。
こうなりゃトコトン見せてもらうぜ。
ロロト@@>私の熱意に免じて
ロロト@@>恵んでくれませんか?
・・・・・・終わったな・・・・
君には・・・・失望したよ・・・
プライドってもんはねえのかい!!プライドってのは!
トドメの台詞を打とうとしたその瞬間。
ロロト@@>いま
ロロト@@>貴方はプライドとか思いましたね?
ベーゼンドルファー>貴様のプライドはむ
ベーゼンドルファー>・・・うむ
ロロト@@>やはり・・・
お!見破られた。(まあ、当然だわな 笑)
ロロト@@>でもね、プライドってなんですか
ベーゼンドルファー>そうきたか
ロロト@@>海賊のプライドとはどんな手をもってしても奪い取る
ベーゼンドルファー>ふむ
ロロト@@>それは暴力だけじゃなく
ロロト@@>交渉だけじゃなく
ロロト@@>熱意もあるとおもうんです!
・・・・・ふうむ そう来たか・・・
冷静に考えれば「馬鹿かお前」という台詞の最も似合う場面だろう。
俺が砲台満載の戦列艦だったらこの瞬間に「言うことはそれだけか?」と一斉砲撃してたろう。
しかし!
残念ながら俺はこういうムチャクチャではあっても、何か通っているような熱意が好きだったりする。
馬鹿は馬鹿が好きなのだ。
「恵んでくれという台詞を言った地点で、奪うということですらなくなっているだろうが!!」
「だいたい、相手にチーズ1個恵んでくれという奴に、熱意も何もどういう理由があろうともプライドなどあるかい!!!」
「オトトイキヤガレ、バカヤロウ」
様々な台詞の選択肢があった中で、俺が選んだ台詞はこれだった。
ベーゼンドルファー>確かに・・・
ロロト@@>つまり、この熱意、買ってください
ロロト@@>チーズ一個です!
ロロト@@>どうだ!
ベーゼンドルファー>・・・・・
ロロト@@>いま心が一センチでもうごくなら
ロロト@@>払うべきだ!
ベーゼンドルファー>・・・・・
この報告書を見てる人、何となくわかるだろう。
俺の「・・・・・・・」にこめられている複雑な心境を。
はっきり言おう。
困ったわ!!!!!!!!!
なんだこれ。
むちゃくちゃにも程ってもんがあるだろう!
おお、俺もかなり「ムチャな理論」スキルはあるがな。
これはないだろう。
「つまりこの熱意、チーズ1個です!どうだ!」
「いま心が1センチでもうごくなら払うべきだ!」
突っ込みどころ満載じゃねえか。
でもな、俺はこういうのが・・・・大好きなのだ。。。。。
勝てるか!こんな交渉。
コヤツが砲撃を行わずに交渉を続けている地点で、その潔さに免じてやろう!と言うつもりが・・・
これには負けた。
ベーゼンドルファー>ひとつだけ言わしてくれ
ロロト@@>どうぞ
ベーゼンドルファー>その手は通じた。
ベーゼンドルファー>だがな!
ベーゼンドルファー>今回限りだ、
ロロト@@>です
ロロト@@>もちろん
ロロト@@>あと
ベーゼンドルファー>ん?
ロロト@@>機雷で凹んだ名工代も
ロロト@@>請求します!
ベーゼンドルファー>がははははは
ロロト@@>それは今度にしますw
こうして長いコヤツの交渉は終わった。
パウンドケーキ50個分の熱意が俺に伝わった。
後に、街中で会話をする。
何故こっちは機雷攻撃してるにもかかわらず、1発も砲撃しなかったのか?という問いに対し、
「俺に対して闘ったことにならない」
と答えてきた。
いままでこの手の交渉?を文句に戦闘しかけてきたPKKやPKは数名いたが、その全てが途中で交渉を放棄。
1撃の元、俺を撃沈してはその場を去った。
コヤツも俺と同様、馬鹿丸出しだ。
しかし、熱い馬鹿だ。
これからもお互いに熱く生きようぜ!と言い、その場を別れる。
今日はなかなか面白いヤツラを相手にした。
変わった奴らだが、こういうのと出会えるのも、海賊しているおかげかねえ。
熱く、熱く。
コメント
「会得物:パウンドケーキ50個、アンズのタルト10個」
↑ ↓
「パウンドケーキ100、アンズのタルト10ゲッツ♪」
報告書を読んでいただいてるみたいで、ありがとうございます。
訂正感謝です。
がんばってリアルも含めた軍事レベルを鍛えて、「いつもの」を返上できる様がんばります。
先生ってのはやめてくださいな。
基本的にあまり同じ人と出会うことってのはないので、2回収奪した地点で十分「いつもの」になりますね。
リベンジ、楽しみにしています。